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クラウドストライク(CRWD)は買いか?AIとセキュリティ技術で市場をリードする成長株の魅力

1. クラウドストライクの全体像

クラウドストライク(NASDAQ: CRWD)は、クラウドベースのサイバーセキュリティソリューションを提供するリーディングカンパニー。

 

主力製品の「Falconプラットフォーム」は、AIを駆使し、脅威検知から対応までをリアルタイムで実現。特にエンドポイントセキュリティ市場での地位は圧倒的であり、サイバー攻撃の増加に伴い、その需要は急速に拡大している。

 

2024年第3四半期には、ARR(年間経常収益)が40.2億ドルを超え、前年比で27%の成長を記録。これにより、クラウドストライクは、同業他社をリードする存在として認識されている。

株価

チャートは私の画面。

基本的に重要な移動平均線とトレンドを示す。

(欧米の投資家は50日線を重要視します。あとは200日線)

 

移動平均線は200日線が水色、50日線が紫、21日線が黄色、9日線がピンク。

 

銘柄:CRWD

株価:365.65$ (2024年12月9日時点)

年初来:+43.21%

出典:Yahoo Finance: https://finance.yahoo.com/quote/CRWD/

2. 財務データと収益構造:成長の原動力

最新の決算データ(2024年第3四半期)

  • 総収益:10億1,000万ドル(前年比29%増加)。
  • 年間経常収益(ARR):40.2億ドル(前年比27%増加)。
  • フリーキャッシュフロー:2億3,100万ドル(マージン23%)。
  • 非GAAP EPS:0.93ドル。

ARRの40億ドル突破は、純増分ARRが1億5,300万ドルを記録したことに起因。これは、新規契約および既存顧客のモジュール追加によるもの。

出典: CrowdStrike Q3 FY2025 Earnings Presentation PDF

収益の地域別内訳

  • 米国:68%(6億8,300万ドル)
  • 欧州・中東・アフリカ(EMEA):16%(1億6,000万ドル)
  • アジア太平洋(APAC):10%(1億ドル)
  • その他地域:6%(6,300万ドル)

米国市場における収益比率が依然として高い一方で、EMEAやAPACの成長が今後の重要な推進力となる可能性がある。

3. 競争環境と市場動向

サイバーセキュリティ市場の成長性

市場全体の成長率は年平均12.63%で推移し、2029年には市場規模が3,765億ドルに達すると予測。特にクラウドセキュリティ(200億ドル規模)やエンドポイントセキュリティ(190億ドル規模)の分野が注目されている。

主な競合他社と比較

クラウドストライクの競争環境は厳しく、以下の主要プレイヤーが存在する。

  • Palo Alto Networks:ネットワークセキュリティのリーダー。最近ではクラウド分野への進出も目立つ。
  • Zscaler:クラウドセキュリティ特化型企業で、同分野では強力なライバル。
  • SentinelOne:AIベースのエンドポイントセキュリティを主力とする新興勢力。

クラウドストライクは、GartnerやForresterの評価でリーダーとして位置づけられており、特にエンドポイントセキュリティでは他社を圧倒。

4. 技術と製品戦略:Falconプラットフォームの優位性

Falconプラットフォームの特徴

クラウドストライクの成功の要因は、革新的な技術にある。

  1. AIベースの脅威検知: Falconプラットフォームは、データをリアルタイムで分析し、脅威を即座に特定。
  2. モジュール制の柔軟性: 顧客が必要に応じてセキュリティモジュールを追加できる仕組み。これにより、ARRの増加が実現。
  3. 軽量性とスケーラビリティ: クラウドベースのため、導入が迅速であり、大規模な展開にも対応。

Falcon FlexとCCPの導入効果

2024年7月のシステム障害後、クラウドストライクは「顧客コミットメントパッケージ(CCP)」を導入。これにより、既存顧客の契約延長や新規モジュールの採用を促進し、ARRの成長を維持。

具体的には、CCPにより以下の効果が見られた。

  • 残存業績義務(RPO):54億ドル(前年比46%増)。
  • Flex契約顧客:平均契約期間の延長とモジュール採用率の向上。

5. 投資視点での分析

株価の動向

現在の株価は365ドルで推移し、52週高値(398ドル)に接近している。同社のPER(株価収益率)は525倍と非常に高いが、同業他社と比較してもその成長率が評価されている。

投資判断のポイント

  1. 成長性: ARRの安定した成長と市場の拡大余地がポジティブ要因。
  2. リスク: 技術革新が必須であり、競争環境の激化や価格競争が収益性を圧迫する可能性。

投資リスクと課題

  1. 高いバリュエーション CrowdStrikeの株価は過去1年間で約47.56%上昇し、現在のPER(株価収益率)は525.29倍と非常に高い水準にある。

    これは、将来の成長期待が既に株価に織り込まれていることを示唆しており、短期的には株価が調整するリスクがある。

  2. 激しい競争環境 サイバーセキュリティ市場は非常に競争が激しく、CrowdStrikeは常に革新を続ける必要がある。競合他社であるPalo Alto NetworksやMicrosoftは、より総合的なクラウドセキュリティソリューションを提供しており、市場での競争力を強化している。

    技術の進歩が速い分野であり、競合他社が革新的な製品を投入した場合、市場シェアを失う可能性がある。

  3. マクロ経済要因 経済の低迷は企業のサイバーセキュリティ支出を減少させる可能性がある。特に、中小企業セグメントでは、景気後退時にIT予算が削減されるリスクがある。サイバー攻撃の頻度が高まったことにより、堅牢なセキュリティ対策の必要性が高まり、組織はサイバーセキュリティソリューションに多額の投資をしているが、経済状況によってはこれが変動する可能性がある。

  4. 技術的課題 急速に進化するサイバー脅威に対応するため、継続的な技術革新が求められる。AIや機械学習技術の進歩に遅れを取ると、競争力を失う可能性がある。また、競合他社が新たな技術を導入した場合、CrowdStrikeの製品が時代遅れとなるリスクも存在する。

6. 長期的な見通しと戦略

クラウドストライクは、AIとクラウド技術を活用し、サイバーセキュリティ市場での優位性を確立している。一方で、短期的な収益性の低下や競争の激化が課題となる。特に以下の点が重要な注目ポイント。

  • 新興市場への進出:EMEAやAPACでのさらなる拡大が期待される。
  • 新製品の開発:クラウドやIoTセキュリティの強化。

7. 結論:クラウドストライクは「買い」か?

クラウドストライクは、長期的な成長ポテンシャルを持つ一方、短期的な課題にも直面している。

現在の株価は高バリュエーションであり、投資判断には慎重さが求められる。しかし、同社の市場シェア拡大や技術的優位性を考慮すると、安くなればポートフォリオに加える価値があると言える。

羊の雑記

レバレッジETFのFANG+Index 3X ETN (FNGO)の中でもクラウドストライクが一番比率が多く入っているって理由って何でか?ってことだと思います。

 

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